HK

株式会社HK 財務ダッシュボード

第1期(確定決算) / 第2期(試算表・暫定) — 決算期 8月31日

第2期の状況(2025-09-01 〜 2026-06-30 / 10か月)

比較対象は第1期の同じ10か月(2024-09-02〜2025-06-30)。期の長さを揃えて比べています。

売上高
2,562万
前年同期 +93.3%
営業利益
1,431万
前年同期 +129.5%
経常利益
1,768万
前年同期 +191.4%
当期純利益
1,738万
前年同期 +203.0%
営業利益率
55.8%
第1期(通期) 21.7%
償却前利益(EBITDA相当)
2,394万
営業利益 + 償却 963万
現預金
250万
第1期末 233万
純資産
2,013万
第1期末 275万
自己資本比率
38.6%
第1期末 4.6%
役員借入金
3,150万
第1期末 3,460万
総資産
5,213万
第1期末 5,980万
売上(12か月換算の参考値)
3,074万
10か月実績を単純に12か月へ引き伸ばした値

現金はどこへ消えたか

純利益 1,738万円 に対して、現預金は 164,265円 しか増えていません。その差を分解します。 HKは小会社でキャッシュフロー計算書を作っていないため、第1期末の確定BS・第2期の試算表・損益計算書から 間接法で復元しました。

第2期(10か月)の現金の動き

左から順に足し引きすると、いちばん下の現金の増減にたどり着きます

現金が増える現金が減る小計
項目金額意味
税引前当期純利益+17,678,326ここが出発点
減価償却費・繰延資産償却を戻す+9,633,330現金が出ていかない費用なので足し戻す
売掛金の増加-1,799,335売上は立ったが未回収の分
未払費用の支払-18,200,000第1期末に残っていたEIMEIへの債務を完済
前受金の取崩-3,500,000第1期に受け取り済みの加入金を、第2期の売上に計上した分。現金は入っていない
未払金・未払消費税等の増減+334,807まだ払っていない分は現金が残る
法人税等の支払-882,863第1期分の未払法人税等と当期計上分
営業キャッシュフロー3,264,265本業で実際に増えた現金
投資キャッシュフロー0この10か月は資産の取得も売却もなし(固定資産の減少は償却だけで説明がつく)
財務キャッシュフロー-3,100,000役員借入金の返済
現金の増減164,2652,334,6102,498,875

✅ 検算:期首の現預金 2,334,610 + 増減 164,265 2,498,875 で、試算表の期末残高と1円まで一致しています。

加入金がない月の実力(2026年6月

直近の2026年6月は加入金がゼロで、ストック収益だけで回った月です。平常時の素の実力がここに出ます。

売上(単月)
1,245,615
加入金 0円
営業利益(単月)
185,943
うち償却 880,000
経常利益(単月)
102,610
ほぼ損益分岐点
ストック収益(単月)
1,234,615
ロイヤルティー+コンサル
総費用(単月)
1,143,005
うち現金支出 179,672
現金ベースの月次余剰
1,054,943
ストック収益 − 現金支出

何で稼いでいるか

HKの売上はEIMEIブランドのFC本部収入。ロイヤルティーとコンサルは毎期続くストック、加入金は加盟が決まった期だけの単発です。

売上構成の前年同期比較

同じ10か月どうしを並べています

ストック収益とフロー収益(第2期)

加入金が消えても残るのが左側です

利益の出かた

売上原価がゼロ(仕入れのないFC本部モデル)なので、売上総利益=売上高。費用は販管費だけです。

利益段階の前年同期比

第2期の経常利益には雑収入420万円が含まれます

費用の内訳(第2期)

費用 1,215万円 のうち 963万円 は現金の出ない償却

非現金の償却(現金は出ていかない)現金支出を伴う費用

財政状態

総資産 5,213万円 の大半はFC権(商標権)。それを役員借入と利益で賄っている形です。

資金の出どころ

第1期末の未払費用1,820万円を第2期に完済しています

資産の中身(2026-06-30時点)

現金化しにくい無形資産に偏っています

数字の裏側を逆算する

決算書や試算表に書かれていないことを、数字の関係から割り出しています。すべて実数からの計算です。

① 帳簿に書かれていない「経理方式」と「消費税の計算方法」を数字から特定する

試算表には税込・税抜の別も、消費税の計算方法も書かれていません。しかし逆算すると一意に定まります。

検証第2期 10か月累計2026年6月 単月
売上(帳簿の計上額)25,617,3801,245,615
税込とみなした場合の税抜額(÷1.1)23,288,5271,132,377
預かった消費税2,328,853113,238
その20%(=インボイスの2割特例)465,77022,647
試算表の未払消費税等(実際の計上額)465,77022,647
一致したか✅ 1円まで一致✅ 1円まで一致

累計と単月の両方で1円まで一致しました。偶然ではありません。ここから、HKは売上を税込で計上(税込経理)し、消費税はインボイス制度の2割特例で計算していると分かります。第1期は未払消費税等がゼロ=免税事業者だったので、第2期から課税事業者になった格好です。 2割特例により、預かった消費税 2,328,853円 のうち納めるのは 465,770円 だけで、差の 1,863,083 が手元に残っています。

② その2割特例は「2027年8月期」で終わる — 2028年8月期からキャッシュが減る

2割特例が使えるのは令和8年(2026年)9月30日を含む課税期間まで。HKは8月決算なので、第3期(2026-09-01〜2027-08-31)が最後です。

売上が今の水準(年 30,740,856/12か月換算)で続いた場合年間の消費税納税額いまとの差
2割特例(〜2027年8月期)558,924
簡易課税を選んだ場合(サービス業・みなし仕入率50%と仮定)1,397,312+838,388
本則課税(HKは課税仕入がごく小さいためほぼ預かり額のまま)2,794,624+2,235,700

HKは仕入れがほぼ無い商売なので、本則課税だと預かった消費税をほぼ丸ごと納めることになります。 だからこの会社にとって簡易課税の選択届出は事実上必須で、しかも適用したい課税期間が始まる前日までに出す必要があります。2028年8月期から使うなら2027年8月31日までが期限です。それでも年 84万円 前後の キャッシュ負担増は避けられないので、そこを織り込んでおく必要があります。
※ みなし仕入率の事業区分(第5種と仮定)は顧問税理士にご確認ください。区分が変われば金額も変わります。

③ 「商標権」と名前がついているが、5年で償却している=税務上は営業権(のれん)扱い

減価償却明細の償却率は0.200(=5年定額)。商標権の法定耐用年数は10年、営業権(のれん)は5年です。

取得価額 52,800,000 の償却年間の償却費利益への影響
いまの処理:5年(営業権・のれんの年数)10,560,0002029〜2030年で終わる
仮に商標権の法定耐用年数10年だったら5,280,000利益が年 5,280,000 厚く見える(その代わり2035年まで続く)

科目名は「商標権・フランチャイズ」ですが、5年で落としているということは、ブランドそのものではなくFC事業を営む権利(営業権)を買ったという整理になっているということです。 どちらが正しいかという話ではなく、5年を選んでいる=早く費用にしているという事実が、 いまの利益の見え方を決めています。年 5,280,000 の差は、第2期の営業利益 1,431万円 に対して小さくない額です。

④ 第1期は、最後の2か月で利益が 399万円 消えている

10か月時点(2025-06-30)と通期(2025-08-31)を比べると、期末に何をしたかが見えます。

第1期10か月時点通期(確定)最後の2か月
売上13,249,23015,220,766+1,971,536
販管費7,015,06311,923,090+4,908,027
うち保険料18,1602,034,317+2,016,157
うち雑費0757,260+757,260
当期純利益5,736,6741,749,129-3,987,545

売上は最後の2か月でも 1,971,536円 増えているのに、純利益は 3,987,545円 減りました。 期末に保険料 2,016,157円 と雑費 757,260円 が乗ったためで、同じ時期に 保険積立金 3,024,318円 が資産に立っています。つまり期末に法人保険へ入り、保険料の一部を費用・残りを資産に振り分けた形です。第2期を見るときの教訓はここで、いまの第2期は10か月時点の数字であり、第1期と同じことが起きれば 確定決算で利益はさらに落ちます。暫定値を鵜呑みにできない具体的な理由がこれです。

読み取れること

下の数字はすべて決算書と試算表の実数から機械的に計算したものです。解釈は参考としてお読みください。

リスク売上の55%が加入金 — 単発収益への依存

第2期(10か月)の売上 25,617,380円のうち、加入金収入が 14,000,000円。加入金は新規加盟が決まった期にだけ立つ単発収益で、翌期には繰り越されない。毎期積み上がるストック収益(ロイヤルティ+コンサル)は 11,617,380円で、全体の45%。仮に新規加盟がゼロの期があれば、売上は 11,617,380円 まで落ちる計算になる。会社の実力を測るなら加入金を除いたストック収益で見るべきで、そこは前年同期比 106% 増(ロイヤルティ)と伸びている。

強み営業利益 1,431万円の裏に、非現金の償却 963万円

第2期の費用のうち 9,633,330円 は償却費で、現金の出ていかない費用。内訳は販管費に含まれる減価償却費 8,800,000円(販管費 11,312,248円の78%)と、営業外費用の繰延資産償却 833,330円。いずれもFC権(商標権)と権利金を取得したときに払い終えている支出の期間配分で、毎期のキャッシュ流出は伴わない。つまり営業利益 14,305,132円 に償却を足し戻した 23,938,462円 が、この期に事業が生んだ現金に近い。帳簿上の利益より、実際の稼ぐ力はかなり強い。

参考2029〜2030年に償却が明けると、利益が年 1,156万円 押し上がる

FC権 52,800,000円(2回に分けて取得)と権利金 5,000,000円 は、いずれも5年で償却する。年間の償却負担は合計 11,560,000円。これが2029年11月から順次終わっていく。売上が今のままでも、償却が終われば利益はその分だけ増える。逆に言えば、今の利益は償却という重しを背負ったうえでの数字ということ。

強み自己資本比率が 4.6% → 38.6% へ改善

第1期末の純資産は 2,749,129円 しかなく、総資産 59,795,352円 に対して 4.6%。第2期は利益を積んで純資産 20,130,792円 まで増え、比率は 38.6%。第1期末にあった未払費用 18,200,000円(EIMEIへの債務)も第2期中に全額支払い済みで、流動負債は 494,830円 まで落ちた。財務の形は1年で大きく健全化している。

注意純利益 1,738万円 に対し、現金は 164,265円 しか増えていない

第2期の純利益(暫定)は 17,381,663円 だが、現預金は 2,334,610円 から 2,498,875円 へ 164,265円 増えただけ。理由は下の「現金はどこへ消えたか」で分解している通りで、償却 9,633,330円 を足し戻しても、第1期末の未払費用 18,200,000円 の完済と前受金 3,500,000円 の取崩(現金を伴わない売上)で大半が相殺され、営業CFは 3,264,265円。さらに役員借入を 3,100,000円 返したため、手元はほぼ増えていない。現金支出を伴う販管費は月あたり約 251,225円 なので、手元資金は約9.9か月分。厚みはない。

強み一過性の支払を除けば、10か月で 2,146万円 の営業キャッシュを生んでいる

営業CF 3,264,265円 は、第1期末の未払費用 18,200,000円 という一度きりの支払を含んだ後の数字。この一過性を戻すと 21,464,265円(10か月)で、年換算 約2,576万円。この水準が続けば役員借入 31,500,000円 は1.2年ほどで返せる計算になる。ただしこの中には加入金による現金流入が含まれるので、新規加盟が止まればペースは落ちる。第1期末の重い債務を1期で返し切った以上、来期からは現金が手元に積み上がりやすい。

強み加入金ゼロの月(2026年6月)の経常利益は 102,610円 — ほぼ損益分岐点

直近の2026年6月は加入金がゼロで、ストック収益だけで回った月。売上 1,245,615円 に対し経常利益は 102,610円 しか残っていない。ストック収益 1,234,615円 と総費用 1,143,005円 がほぼ拮抗しているためで、差は 91,610円。つまり今のHKは「ストック収益で固定費をちょうど賄い、加入金がそのまま利益になる」構造。帳簿上はギリギリに見えるが、費用の大半は非現金の償却なので、現金では月 1,054,943円 残る。償却が明ける2029年以降はこの構造が一変し、ストック収益がそのまま利益になる。

参考FC権 52,800,000円 は、現金を使わずに取得している

商標権(フランチャイズ権)の取得価額 52,800,000円 に対し、第1期末の役員借入金 34,600,000円 と未払費用 18,200,000円 の合計が 52,800,000円 でぴたりと一致する。つまりHKはこの権利を、代表個人の立替と支払いの繰り延べで手当てし、会社の現金は1円も使っていない。第2期はそのうち未払費用 18,200,000円 を現金で完済し、残る役員借入 31,500,000円 を返していく段階。「利益は出ているのに現金がない」の正体はこれで、事業が悪いのではなく、取得時の借りを返している最中ということ。

参考役員借入金 31,500,000円 — 資金の出し手は代表個人

金融機関からの借入はゼロで、固定負債は全額が代表(川上大樹)からの借入金。第1期末 34,600,000円 から 3,100,000円 を返済した。役員報酬は第1期・第2期とも0円で、会社から個人への還元は今のところ借入返済の形をとっている。この借入をどのペースで返すかが、当面の手元資金を決める最大の変数。

注意雑収入 4,200,889円 が経常利益を押し上げている

第2期の経常利益 17,678,326円 のうち 4,200,889円 は営業外の雑収入。前年同期はゼロで、本業から出た利益ではない。中身が一過性のものなら、来期以降この分は消える。本業の実力は営業利益 14,305,132円 のほうで見るのが正確。

注意売上先がグループ内に集中している

第1期末の売掛金の内訳は、株式会社EIMEI 583,489円 が最大。次いで外部の加盟先が A社 293,269円、B社 66,000円 ほか7件。HKの収益はEIMEIブランドのFC展開そのものなので、加盟先が増えるほどストック収益は安定する。現状は件数が少なく、グループ外の加盟先1社の解約が全体に効く構造。なお A社には短期貸付金 2,300,000円 があり、取引先であり債務者でもある点は分けて見ておきたい。

償却スケジュール

1,156万円 の償却負担。2029〜2030年に順次終わり、その分だけ利益が戻ります。

資産取得日取得価額方法年間償却額償却終了
商標権(フランチャイズ権)2024-12-0139,600,000定額法 57,920,0002029年11月
商標権(フランチャイズ権) 追加取得分2025-06-2113,200,000定額法 52,640,0002030年6月
繰延資産(レベニューシェア権利金)2025-05-015,000,000均等償却(60か月) 51,000,0002030年4月
合計57,800,00011,560,000

損益計算書

第1期は確定決算(約12か月)、第2期は試算表の10か月累計。期間が違うため単純比較はできません。

科目第1期 確定(12か月)第2期 暫定(10か月)
売上高15,220,76625,617,380
ロイヤルティー収入5,289,1588,128,910
コンサルティング報酬2,931,6083,424,270
加入金収入7,000,00014,000,000
その他売上高064,200
売上原価00
売上総利益15,220,76625,617,380
販売費及び一般管理費11,923,09011,312,248
減価償却費7,559,2958,800,000
保険料2,034,3170
地代家賃880,0001,100,000
雑費757,2600
管理諸費297,000599,500
接待交際費220,723307,368
支払手数料90,55523,210
租税公課83,940465,770
通信交通費016,400
営業利益3,297,67614,305,132
営業外収益8,2394,206,524
うち雑収入04,200,889
営業外費用(繰延資産償却)616,257833,330
経常利益2,689,65817,678,326
特別損失(固定資産売却損)353,6550
税引前当期純利益2,336,00317,678,326
法人税、住民税及び事業税586,874296,663(未計上)
当期純利益1,749,12917,381,663

貸借対照表

第1期末は2025-08-31(確定)、第2期は2026-06-30時点(試算表)。

科目2025-08-31(確定)2026-06-30(暫定)
流動資産5,904,3677,867,967
現金及び預金2,334,6102,498,875
売掛金1,155,9252,955,260
短期貸付金2,300,0002,300,000
前払費用110,000110,000
未収入金3,8323,832
固定資産49,224,31840,424,318
商標権・フランチャイズ46,200,00037,400,000
保険積立金3,024,3183,024,318
繰延資産(レベニューシェア権利金)4,666,6673,833,337
資産合計59,795,35252,125,622
流動負債22,446,223494,830
未払費用18,200,0000
前受金3,500,0000
未払法人税等586,2000
未払消費税等0465,770
未払金160,02329,060
固定負債(役員借入金)34,600,00031,500,000
負債合計57,046,22331,994,830
資本金1,000,0001,000,000
繰越利益剰余金1,749,12919,130,792
純資産合計2,749,12920,130,792
負債・純資産合計59,795,35252,125,622

主要取引先

第1期末(2025-08-31)の売掛金の内訳です。

取引先売掛金備考
株式会社EIMEI583,489グループ会社
A社(外部の加盟先)293,269短期貸付金 2,300,000円あり
B社(外部の加盟先)66,000
その他 7件213,167
合計1,155,925

会社概要

商号
株式会社HK
代表者
川上 大樹
設立
2024-09-02
決算期
8月31日
資本金
1,000,000
法人番号
5030001162294
所在地
埼玉県富士見市大字水子4651番地 エイメイ学院内2階
事業
管理事務を行う本社等(その他の教育業等)
株主
川上 大樹 (20株 / 100%)
役員報酬
0(第1期・第2期とも)
顧問税理士
税理士法人ベネディックス
金融機関借入
なし(役員借入のみ)